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ECカートシステムの選び方のまとめ【6】

公開日: : 最終更新日:2017/08/26 ECノウハウ・実例


selection-ecsystem

結局何にすればいい?

5回にわたってECカートASPからスクラッチまでのメリット・デメリットを比較しました。今回は、スクラッチのメリット・デメリットをEC担当者目線で比較し、最後にまとめをご紹介します。

 

ECカートシステムの比較

ecsystem各ECシステムのメリット・デメリット

上記はこれまで私が見聞きしたことや、実際に経験したことを基にして作成をした主観的なメリット・デメリットの比較で、以下の5回に分けてそれぞれのシステムの特徴を連載いたしました。目星をつけている種類があれば参考にしてみてください。

企業の意向で全てが決まる!:ECカートシステムの選び方【1】

EC担当目線のASPとオープンソースの比較:ECカートシステムの選び方【2】

ECパッケージがイイって本当?:ECカートシステムの選び方【3】

大型ECパッケージの違いって何?:ECカートシステムの選び方【4】

小売でECスクラッチ開発を選択する必要なし!?:ECカートシステムの選び方【5】

 

ECカートシステムの選び方のまとめ

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この連載1回目で「企業としてのEC事業に対する意向」を問いました。それぞれの意向に対して、どれがオススメなのか私の答えです。

▼企業の意向に対してどのECシステムを選定すればよいか?

1.ECとしてのお店があればよい
ASP、業種によってはスクラッチ

2.ECの継続成長のために、その時のトレンドに合わせたり、独自の販売方法を実装したい
オープンソース、パッケージ、スクラッチ

3.EC継続成長は前提で、それだけでなく店頭との連動、オムニチャネルまで実施したい
パッケージ、スクラッチ

 

ある程度、企業としての意向=戦略によって、選定すべき種類とそれに対するコストは決まると考えています。「1.ECとしてのお店があればよい」のフェーズであれば、とにかく機能がコンパクトにしてコストは極力かける必要はありません。むしろ、いまならBASEやSTORES.jpという選択肢もありでしょう。「2.ECの継続成長のために、その時のトレンドに合わせたり、独自の販売方法を実装したい」というフェーズは、ECとしての拡張性とそれなりのコスト(初期コスト目安は1,000万以上)が必要になってきます。また、3.EC継続成長は前提で、それだけでなく店頭との連動、オムニチャネルまで実施したい」のフェーズでは、拡張性が必須で、継続的なシステム投資が必要になります。

 

caution

一方、システムをリプレイスする際に注意すべき点があります。そのことについてECzineの方でも言及しています。

<引用>これがあれば揺らがない!実店舗ありきのEC担当者が持っておくべき6つの心得

むしろ、システムリプレイスをする場合は、短期的に売上が下がる可能性のほうが高いと考えたほうがよいです。それは、例えば、会員移行時にパスワードの再設定が必要になってしまったり、サイトのUIが変わることによってのユーザーを混乱させてしまったりするためです。機械的にこれらの施策を行っただけでは何の意味も成しません。明確な目的を定めて、リプレイスや情報の統合を行うことで、初めて次の成果につながってきます。

リプレイスというのは決して「魔法の杖」ではないということです。リプレイスする際は、これを前提として、オープニングの販促をかけることをオススメします。私自身は、前職での反省を、メガネスーパーで活かしリニューアルのオープニングを成功させました。

 

これまで連載してきましたが、ECシステム選定はある程度の経験と知識が必要になってきます。わからないときは、徹底的に情報を引き出して、わからないことをつぶす。また、わかっている人に助けを求める。ビジネスの基本作法ですが失敗しないコツです。

 

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川添 隆

川添 隆

デジタル・コマースグループGM | デジタルエクスペリエンス事業本部 本部長メガネスーパー | ビジョナリーホールディングス
NewsPicksプロピッカー、デジタルハリウッドオンライン講師、文化服装学院 非常勤講師、日経デジタルマーケティング連載、ECzine連載、LINE大使(自称) ||| EC事業、オムニチャネル推進、デジタルマーケティング・コミュニケーション、デジタルを活用した店舗支援を統括し、他社のEC・オムニチャネルのコンサルティングにも従事。これまではファッション・アパレルに従事し、現職含め3社のEC事業売上を短期間で2~4倍にしてきました。 ≫ プロフィール詳細・お問い合わせはコチラ

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