Farfetch(ファーフェッチ)は日本で成功するか？：注目のファッションEC・通販サイト（３）

黒船Farfetchは日本でブレイクするか。

ファッション販売2015年3月号で「今年ブレークする！？元気が出る話題１００ 通販サイト編５」を寄稿させていただきました。

ネット上では掲載がないため、捕捉を加えて本ブログでご紹介いたします。第３弾はFarfetch(ファーフェッチ)です。

2015年注目のファッションEC・通販サイト(３)：Farfetch(ファーフェッチ)

Farfetch(ファーフェッチ)

2014年8月に日本語対応となったイギリス発のラグジュアリーブランド通販サイト「Farfetch(ファーフェッチ)」は、世界中の300店以上のセレクトショップを集め、各オーナーが厳選したブランドと商品を販売しており、国内の既存通販サイトとは微妙に事業モデルが異なるユニークなサイトです。

サイト上に商品を提供するのは、ブランドではなく、個々のセレクトショップごとです。ファッションモール型サイト(ZOZOTOWN等)のようにコンテンツ・商品の見せ方や世界観は統一されており、ショッピングモール型サイト(楽天市場等)のように全世界の各セレクトショップから発送されます。ZOZOTOWNと楽天市場の要素をミックスしたようなECサイトで、国内では他にはないサイトです。

日本のセレクトショップとしてはRISIR(リステア)が出店しています。

＜参考＞ZOZOTOWN危うし？ ファッションECの黒船「farfetch」が語った、日本進出の本気度 | ログミー[o_O]

＜参考＞「ファーフェッチ」が日本上陸、その実力は？ 独自の事業モデルで差別化 | 通販新聞

日本国内で成功するか？ブレイクするための課題

日本のB2CのECサイト、特にファッションEC・通販サイトは独自の進化を遂げていると捉えています。それは、日本のユーザーが求めるサービスレベルに対応するために、機能やサービスUI(ユーザーインターフェース)の向上や店舗連動が積極的行われてきたからです。

そのため、Farfetch(ファーフェッチ)がそのまま日本に上陸しただけではブレイクしないと考えています。

例えば、各店舗から出荷されるため、上記のように個別で送料がかかり、もちろん遠方になればなるほど海外配送の送料は高くなります。この数千円の送料を払ってでも買いたいと思えるような、商品やショップの紹介は強化する必要があるでしょう。

また、セレクトショップの検索で「リステア」と入力すると検索にヒットしません。国内のファッションECサイトでもしばしばありますが、ブランド名やショップ名、商品名はカナ検索に対応しておいたほうが、より商品にたどり着きやすくなります。

サイト上の改善を行いつつ、国内店舗の出店獲得が成功の鍵です。日本国内、とくに地方には有数のセレクトショップがあります。この出店開拓がどれくらいのスピード感で実行されていくか、今後どんなショップが出店するか注目です。

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川添　隆

デジタル・コマースグループGM | デジタルエクスペリエンス事業本部 本部長 ： メガネスーパー | ビジョナリーホールディングス

NewsPicksプロピッカー、デジタルハリウッドオンライン講師、文化服装学院 非常勤講師、日経デジタルマーケティング連載、ECzine連載、LINE大使(自称) ||| EC事業、オムニチャネル推進、デジタルマーケティング・コミュニケーション、デジタルを活用した店舗支援を統括し、他社のEC・オムニチャネルのコンサルティングにも従事。これまではファッション・アパレルに従事し、現職含め3社のEC事業売上を短期間で2～4倍にしてきました。 ≫ プロフィール詳細・お問い合わせはコチラ

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