企業の意向で全てが決まる!:ECカートシステムの選び方【1】
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最終更新日:2017/08/26
ECノウハウ・実例
ECシステムの選定基準とは?
最近、私が登壇させていただくセミナーの中では、ECシステム活用術やECシステムの選定についてお話しすることがあります。この領域に関しては、5年ほど前までは全くの素人でしたが、自社ECの内製化に携わるようになり、私なりの知見を得ることができました。
セミナーの折に「ECシステム選定に関する内容部分の資料を欲しい」という要望がありました。広く知っていただきたい部分なのでブログにてご紹介します。
ECカートシステム選定のポイント
ECにおいて「システムの選定」が非常に重要であることは言うまでもありません。実店舗で言えば、ECシステムは店舗面積や建築的な構造条件などの店舗のスペックと、販売から会計までの管理をするための基幹システム・POSレジを両方を兼ね備えたようなもので、店舗の設備から処理能力といった幅広い部分をECシステムが担っているからです。
ただし、それだけではありません。私の持論であるEC売上アップに必要な「販売手法×在庫・MD×集客」という3軸、これらすべてにECシステムが関わるため、日々の販売活動にも影響を及ぼします。また、セキュリティの強さ、規模や機能の拡張性の可否など、店舗としての頑丈さや将来の事業規模もECシステムが左右するといっても過言ではないです。では、どのような基準で選定すればよいでしょうか?
企業としての意向で決まる!あなたの企業はどれ?
ECカートシステムは、どのような種類のシステムを使うかによってコストが変わるため、「開発・ランニングコストの予算」は選定の基準になります。
しかしながら、それ以前に大事なことは、「ECをどのレベルまで取り組むか?」という企業の意向です。これで、選定すべきシステムの種類はある程度決まると言えます。あなたの企業は3つのうちどれにあてはまるでしょうか。
1.ECとしてのお店があればよい
2.ECの継続成長のために、その時のトレンドに合わせたり、独自の販売方法を実装したい
3.EC継続成長は前提で、それだけでなく店頭との連動、オムニチャネルまで実施したい
それぞれの意向に対する選定のヒントです。
「1.ECとしてのお店があればよい」なら、簡易的なECサイトで十分ということなので、とにかくコストをかける必要はありません。ただし、ECのお店を出店したら今日からWEB経由で売上が上がる!という時代ではないので、既存で保有しているリストやメディアがない限りは成果は出ないはずです。EC立ち上げ動機自体が弱いので、票読みができない限りは、実際のところECをやる必要はないでしょう。
「2.ECの継続成長のために、その時のトレンドに合わせたり、独自の販売方法を実装したい」なら、トレンドに合わせるための拡張性や、販売方法に対応するための機能や改修が必要になってきます。この場合の注意点は、やりたいことは優先順位をつけて絞り込むということです。そうしないと、初期の開発費やオープン後のシステム改修費用がかさんでくるからです。大企業でない限りは、「スモールに試す→成果を出す→機能をつくりこむ」ということが実現できるようなECシステムの採用をオススメします。
「3.EC継続成長は前提で、それだけでなく店頭との連動、オムニチャネルまで実施したい」なら、カスタマイズや連携を前提とし、さらに運用フローまで視野に入れたECシステムの選定が必要になってきます。今、こうしたいと考えている企業が増えていますよね。この場合の注意点は、ECシステムだけでなく、ベンダーの実績や担当開発者、PM(プロジェクトマネージャー)との相性を見極めるということです。オムニチャネルや店頭との連動は、その企業の商流や考え方、それに至る背景まで関わる領域なので、クライアントの置かれた状況を理解して共に取り組めるパートナーじゃないとプロジェクトが円滑に進みません。あくまでも私の場合ですが、前職のクレッジ、現職のメガネスーパーでecbeingを採用しているのは、システムだけでなくパートナーとして信頼できるからです。
自社の意向はどれに当てはまるかを見直し、ECシステムを選定するとよいでしょう。次回は、種類別に各ECシステムのメリット・デメリットを比較します。
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